NW保守・構築の仕事で役立つCiscoの超基本コマンド 色々なpingの使い方

ping

◆通常のping

Belpia-3725_1#ping 192.168.0.2

Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 192.168.0.2, timeout is 2 seconds:
!!!!!
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 20/20/24 ms

◆回数指定

Belpia-3725_1#ping 192.168.0.2 repeat 10

Type escape sequence to abort.
Sending 10, 100-byte ICMP Echos to 192.168.0.2, timeout is 2 seconds:
!!!!!!!!!!
Success rate is 100 percent (10/10), round-trip min/avg/max = 16/19/20 ms

◆pingサイズの変更

Belpia-3725_1#ping 192.168.0.2 size 1000

Type escape sequence to abort.
Sending 5, 1000-byte ICMP Echos to 192.168.0.2, timeout is 2 seconds:
!!!!!
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 8/9/12 ms

◆ping送信元インタフェースの指定
送信元を指定しないとpingが通らない設定になっているときに指定します。

Belpia-3725_1#ping 192.168.0.2 source fa0/0

Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 192.168.0.2, timeout is 2 seconds:
Packet sent with a source address of 192.168.0.1
!!!!!
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 8/15/20 ms

◆pingがタイムアウトする秒数の指定

Belpia-3725_1#ping 192.168.0.2 timeout 2

Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 192.168.0.2, timeout is 2 seconds:
!!!!!
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 16/19/24 ms

◆上記の要素を一つのコマンドで打った場合

Belpia-3725_1#ping 192.168.0.2 repeat 10 size 1000 source fa0/0 timeout 2

Type escape sequence to abort.
Sending 10, 1000-byte ICMP Echos to 192.168.0.2, timeout is 2 seconds:
Packet sent with a source address of 192.168.0.1
!!!!!!!!!!
Success rate is 100 percent (10/10), round-trip min/avg/max = 16/20/24 ms

◆ここがポイント
—————————
pingは対象装置への疎通状況を確認するために使います。
上記の打ち方を知っていてもNWやCisco機器を勉強したばかりの場合、
このコマンドを何気なく使っている人は多いと思います。

実際の職場でどのように使うのかを理解することがとても大事です。

私の周りにはCCIEホルダーがゴロゴロいますが、こういった基本コマンドを的確に使って他のコマンドとともに迅速に状況を把握しています。

・疎通状況の確認
対向まで届いているかどうかの確認です。
pingの最も基本的な使い方です。

・遅延値の確認
round-trip min/avg/max = 20/20/24 ms
Round-trip time(RTT)は最小値/平均/最大値の3つが表示されます。
pingの最初の1発は遅い場合があるのであまり気にしなくて構いません。
最も意識するのは平均値です。
繋がってはいるもののやたら遅い場合はどこかに問題があります。
または設計が不十分な場合があります。
NW構成変更をしたあとや故障対応の後にこの値が以前よりも大きくなっている場合は、以前の状態よりも状態が悪くなっているので対応が必要です。

・安定性の確認
正常なNWではpingロスは発生しません。
トラフィック量や状況によってはロスが発生することも考えられますが、
少しpingを打って直ぐにロスが発生するようなNWでは使い物になりません。
通常は10000回~数万回打って1発もロスが発生しない状況を確認する必要があります。

・作業時の通信影響の確認
NWの切り替え、ルーティング迂回などを伴う作業をする時に、
凡その影響時間を推測することができます。
作業を実施するときにpingを打っておけば、対象の区間でロスがあったのか?またはロスは何発か?などを確認すれば実際の影響範囲が分かります。
これは検証時のときでも実際の商用NWの作業時でも実施する基本作業になります。

・作業時の重点監視
通信に影響が無いと思われる作業であっても装置に触れる以上、
作業ミスであったり予測できない事象によって通信断が発生することもあります。
企業のNWは通常では監視装置で各装置やNWの状態をモニタしていますが、
ポーリングの間隔で直ぐには気付けない場合があります。
pingが急に届かなくなればその時点で異常に気付けるので、その場で作業者に確認を依頼出来ます。
この場合のpingは作業中ずっと撃つ必要があるので、回数指定も大きくなります。
対象がお客様拠点などの場合は打ちすぎてはいけない場合があるので、
回数やサイズには気をつけましょう。

・意図的に通信を発生させる
pingと言っても立派な通信です。
NWのどこかに異常がある場合は通信は出来ているもののerrorが発生して、
通信が不安定になっている場合があります。
pingを打ち続けることによってどのポイントでerrorカウンタが上昇しているのかを確認するためにpingを打つこともあります。
またポートの収容変更をしたばかりの時にMACテーブルが古い状態のままでいると、
通信ができない状態が継続してしまうことがあります。
MACアドレスを学習させるためにpingを打つこともあります。
—————————

pingは同じうち方でも色々な用途があります。

【まとめ】
・現在正常か異常かを確認する
・安定性の確認をする ※ping何発中何発ロスをするのか ⇒ 通常は10万発打ってロスが0なので大丈夫とみなすetc
・作業をする間に正常な状態が継続するかどうかを確認する ※不測の事態に直ぐにきづく
・作業前、作業後つまりBefore/Afterで通信品質に変化があるかどうかを確認する
・意図的に通信を発生させる

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